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本学独自のカリキュラム

Our Unique Curriculums

幅広い視野と探究心、コミュニケーション能力を養う。本学独自の教育カリキュラム
​テーマ演習

テーマ演習とは?

テーマ演習は、総合基礎実技と並ぶ、本学独自の教育カリキュラムです。一定のテーマに沿って、学生と教員が専攻を超えて、実践的な研究活動を行うことで、芸術に関わる幅広い視野と探究心、そしてコミュニケーション能力を養います。研究テーマを学生から提案できることもこのカリキュラムの魅力の一つです。

​こんなテーマ演習がありました ①

街道をめぐる

【担当教員:上英俊、宇野茂男、川嶋渉、安藤隆一郎、田島達也、安井友幸、永守伸年】

一昨年度・昨年度はコロナの影響により大人数で集まって街道を歩くことが禁止されていましたが、本年度は遂に全員で集まって、鯖街道の中の若狭街道(約80km)を二日間に分けて完歩することを目標にテーマ演習を行いました。

授業は学生主体で行い、ルート決めや地図の作成、宿やバス確保など全てを学生が行いました。当日は炎天下での開催となり、予定では鯖を一人一匹宿まで持ち歩くつもりでしたが、あまりの暑さにクーラーボックスに入れて運ぶことになるなどハプニングも起きましたが、多くの人の支えによって本年度の鯖街道は無事成功を収めることができました。

例年鯖街道を歩ききった後は、二日間の体験をもとに成果物として作品をつくります。本年度は鯖街道の道のりをもとに双六を作りました。

当日や授業の様子

鯖街道 双六

​こんなテーマ演習がありました ②

歴史文化遺産活用とまちづくりの実践

【担当教員:藤本英子、田島達也】

「歴史文化遺産活用とまちづくりの実践」では七条高倉角に建つ町屋「田中家」を舞台に田中家の歴史などについて学びながら、学生視点で町屋の今後の活用の仕方について検討・実践を行なっています。

今年度前期の活動では田中家の周りの探索をはじめとしたリサーチによりその土地の文化や建物について知識を深め、有形文化財に登録されている長谷川家住宅の見学から昔ながらの町屋やそこに眠る品々の歴史や価値について学びました。

関連イベントのお知らせ

2022年8月27日(土)京都市下京区の七条仏所跡  田中家において、

「まちやのまつり なつのしつらえ」が開催されます。詳しくは本学HPをご覧ください。

イベント詳細はこちらをチェック!

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​こんなテーマ演習がありました ③

抽象のしくみ

【担当教員:小島徳朗、重松あゆみ、児玉靖枝、竹浪遠、深谷訓子、玉井尚彦】

「抽象」と聞くと、抽象絵画や抽象彫刻などを思い浮かべられるかもしれません。しかし、抽象美術に限らず、私たちは普段から無意識のうちに抽象能力を働かせています。

2022年度の前期は、「装飾」をテーマに設定し、「意味」、「パターン」、「機能」というそれぞれの観点から「装飾」における抽象の関わりを読み解くための制作課題を作り試行しました。後期には少し視点を変えて引き続き「装飾」についての検証を行う予定です。

​こんなテーマ演習がありました ④

科学・芸術・社会の相互作用

【担当教員:磯部洋明】

「科学・芸術・社会の相互作用」の主な目的は、芸術以外の専門分野を学ぶ他大学の学生と交流してお互いに学び合うことです

お互いの研究室/アトリエを訪問したり、それぞれの研究/制作を紹介したり、一緒に何かを作ったり考えたりするワークショップをしています。

​授業名に「社会」が入っていることからも分かるように、科学・芸術の価値や評価基準、政治や経済との距離感、ジェンダーギャップやハラスメント、労働条件など、コミュニティとしての科学と芸術が社会との間で抱えている問題に関心を持つ人も多く、そういう話題で議論をしたり、スピンオフ的に勉強会を開いたりもしています。

授業内容の詳細はこちらをチェック!

​こんなテーマ演習がありました ⑤

和菓子の文化史

【担当教員:田島達也】

和菓子を通じて、日本や京都のさまざまな文化とのつながりを学ぼうという授業です。

​今回は統一テーマを決めて、1人1人がそのテーマにあった和菓子を実作し、そのレシピブックを作ることを最終目標としました。

まず和菓子の歴史や技法、表現を教員の講義や各自の調査で学びます。テーマは話し合いの結果「物語」と決まりました。

そこでそれぞれが物語について調べ、それをどのような表現によって和菓子として成立させるかを考えました。

アイディアや途中の設計図、試作品などを皆で共有しながらオリジナリティーと完成度の向上を目指しました。また京都の和菓子店の優れたお菓子を持ち寄ってその意匠を鑑賞したり、老舗和菓子店の体験教室にも参加しました。

優れた作品にするためには

・物語に対する理解

・それを象徴的に表現する意匠化

・菓子素材の特性と適合性

・造形化する技術

など多くの課題がありましたが、それぞれ工夫してユニークな作品ができました。

​完成作品を持ち寄り写真撮影を行い、レシピブックが完成しました。

レシピブック

和菓子サムネイル.jpg
40年を超える実績。新入生のすべてが履修するプログラム
総合基礎実技

総合基礎実技とは?

入学後、各専攻に分かれるのは、1年次前期の「総合基礎実技」を履修した後、各専攻の基礎を学んでから。2年次以降(デザイン科は3年次以降)、それぞれの専攻の学びと実技へと進んでいきます。
本学の芸術教育の特色は、創造活動の土台となる基礎力の育成を重視する点にあります。入学後の半年間、美術学部すべての新入生が、科・専攻の枠を超え、総合基礎実技を履修します。

2022年度 総合基礎実技カリキュラム

課題テーマ「美術の力」

人は太古の昔から生きるために何かをつくったり描いたりしてきました。

それは世界を自分の身体を通して認識することであり、他者と対話する方法であったといえます。

総合基礎では、深刻になる環境や進化するテクノロジーなどますます複雑になる現代社会へと歩み始めるみなさんと一緒に、人が根源的にもっている生きるための創造力(美術の力)について考えていきます。

​2022年度総合基礎実技展(そうきそ展 2022) の様子はこちら!

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第1課題(4/11~4/28)

等身大のわたし

古来より画家は自画像をたくさん描いてきました。美術家にとって自分の姿はもっとも身近な生きた対象であり、常に自分の身体を通して世界を見つめてきたと言えます。自画像とは一体何でしょうか。また等身大に描くとしたらどんなものが想像出来るでしょうか。

芸大生となったみなさんが京芸キャンパスに思い思いの「場」を見つけ出し、その風景の中に設置することを前提として、「等身大の自画像」を制作します。個としての自分を見つめ、京芸という場所と共鳴することで「美術の力」を考えていきます。

第2課題(5/9~5/27)

校舎に刻む

40年という時を重ねたこの沓掛校舎には、京芸生の思いと共に、たくさんの痕跡が残されています。かつての京芸生たちの思い出が詰まった校舎を、新入生としてどのように見るか。自分なりの発見で校舎のどこかに自分のお気に入りを見つけましょう。そして、その場に描くことで関わることで、そこは特別な場所として心に刻まれるでしょう。

自身の身体を通して、よく見ること、感じ取ること、表すことの第1歩をこの校舎と共にはじめましょう。

第3課題(5/30~6/17)

道具を作る

「おもてなし」をキーワードに身体機能の拡張としての道具や、自分と他者を繋ぐ道具を作ります。「おもてなし」は茶の湯に由来しますが、茶を点てるだけではなく、客や大切な人への気遣いや心配りを意味します。物づくりやその表現において、成果物の鑑賞や実用への心配りは「おもてなし」の精神に通じるものがあります。
本課題では、地域性と素材、作ることと伝えること、生活と芸術、精神と身体、自己と他者など様々な関係を意識しながらユニークなTool(道具)を発案し、人の心を潤すTool(手段)へと発展させます。

第4課題(6/20~7/15)

プレイパーク

「表現」とはどこからはじまるのか?クレヨンを持って描いたり、土を練って造形することからはじまるのか?

私たちの生活を見てみると、言葉を使って話すこと、服を作って纏うこと、食材を調理して食べること。そして、人と集い時間を共にすること。生活のありとあらゆるものが既に「表現」であることに気づきます。

第4課題ではこれまでの経験を踏まえ、大学内の空間を使って集団で生活を創造します。他者と共に衣食住を遊ぶことで、生活と芸術の繋がりを発見します。

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